ふあ〜ぁ…くそ……。
[結局碌に眠れぬまま朝を迎えてしまった。そして眠れるまで粘るという平時ならよくやっていた事も、今の状況では愚かだと思えた。であるならば思いっきり濃いコーヒーでも飲んで頭を働かすしかないと思い降りて来たのだが…。]
…おーい、ゲルト?なんだ、いねえのか…?
[昨夜あれほど、レジーナが居ない今お前がしっかりしないとと言ったのに…パメラはこんなやつのどこが……そこまで考えてかぶりを振る。今はそんなことを考えてる場合ではない。彼が居ないなら濃いコーヒーは自分で用意しなければ、と。]
……あ?
[カウンター側へ行こうと従業員室を通り抜けようとした…その時に感じた異臭。そして、その方向をつい、見てしまった。]
…なんだよ……これ……!?
[持っていたカップが手から零れ落ち、高い音を立てて割れた。]