―クリーク砦:出撃準備中―
[エドルファスと別れて暫し。
副将は先の戦いで汚れてしまった斧を整える為に、武器庫へと赴く。
しかし、自慢の大斧に代わるだけの武器はない。]
ちっ、もっと大きい代物はねぇのかよ。
[不満そうに唇を尖らせると、大斧を磨くように下士官に伝えた。
下士官は慣れた手つきで大斧を受け取る。
そして再び踵を返すと、マーティンは砦のなかを歩く。
サシャ・カリュオンは果たして見つけられたかどうか。
辺りを見回していると、]
おお、若。
もう眠くねぇのかい?
[>>0:284 盟主の精悍な顔が視界に入る。
同じようにからかい混じりで声を掛けるが、ディーンの顔つきに眠気の類は見られなかった。
来るべき決戦に向けて、精力的に動いているように映った。]