[講堂から出てきたのは雪白の天使。名をシグルドという。この天界で修養を積んで、いずれ地上に降りたつ予定の救世主候補生だ。だが、今はまだ、その背に輝く翼が天にあるべき刻を誇示していた。] 「人はパンのみにて生きるにあらず」[先程、天使長に説かれた言葉を繰り返す。]