必要悪は確かにちょっと違うな。どっちかってーと憎まれ役?…俺はアレイゼル卿《真なる貴族》をただの憎まれ役にはしねーぜ。アンタの信念は只人には理解され難いものかもしれない。でも必ず共感する者は出てくる。そいつらが正しく貴族としての役割を果たせるよう、アンタのことを書いてみせるぜ。[人の在り方の是非は人により受け取り方が違うもの。その片方だけを取り上げて記すのは本当のこととはなり得ない。両方を記して、初めて真実となる]この歴史書に偽りは無い、って後世に残せるように、俺もこのスタイルを貫く心算だ。