―中庭―
[辺りがすっかり暗くなってしまい、動物の鳴き声も無く、夜の雰囲気を醸し出している中庭に娘はそこに居た。
彼女の側には別の自警団員がおどおどとした様子で何か話をしている。]
それではぁ、よろしくお願いしますぅ。
[自警団員がコクコクコクコクと何度も頷いて、逃げる様に立ち去った後、娘はその場から動く事も無く、静かに佇んでいた。
ぼーっとどこか遠くを見つめながら呟く言葉。それは、己にとって大事な人の名前。]
――……ラフィさん。
[それを聞いたのか、聞いてなくただの偶然だったのか分からないが、ラフィが此方の名前を呼び、後ろから抱きしめてきた>>7。]