……なん、で。[通信具に向け、一しきり騒ぎ立てて。けれど、望むものは返らずに]なんで、答え、ねぇんだよ……?[嫌な予感がする。先に褐色が感じた緋の気配が、それを助長する。それでも、と、嫌な予感は押さえつけて空を翔け。──結局、見つかったのは、乗り手を見失った馬一頭だけ。それの結果に着実に積みあがる嫌な予感は、一先ず陣に戻り。リーゼロッテが戻っていない事を再確認した瞬間、嫌な確信へと変化した]