[昔から変わらず分かりやすい。そんな風に告げるシモンに心外だと言わんばかりにますます眉を寄せて]
そりゃお前らはガキの俺を知ってるからそういう色眼鏡で見えるんだろ。
一応外面取り繕うのはそれなりに上手くなったつもりなんだぜ。これでもな。
村じゃ皆の神父サマとしてそれなりに人望もある…、いや。あった、か。
[ふ、とため息を吐けば酒を口に含む。先程談話室で起こったことについて何か言おうかとも思ったが、あえてこちらからは話題にしなかった。]
…昔から変わってねえか。お前にはそう見えるか?
なあ、覚えてるか?昔俺の親が死んで、教会に引き取られたろう。あの頃の俺は酷かったよなァ。やたらふさぎこんで、かと思えば自暴自棄になってよ。
[ふいに何となく、そんな話題を口にした。]