もう一つ訂正。ずっと、一緒ってわけじゃない。
さっきここで会った。たまたま前にも会ってたから色々と話した。
………それだけ。
[そう、本当にそれだけ。
平行線上の相手たる少女に、助言のような言葉を投げかけてきたのだって、>>0
気が向いたから、とか、そのくらいの理由だろう。きっと、そうだ]
…………。
[もはや何も言うことも聞きたいこともない。
前足を掴んでいる手をぱっと離して獣を自由の身にする。
それから、前を行きつつ嗅覚を総動員する。
嗅いだことのない臭いが周辺に残っていないか探るためだったが――]