[島につけばタラップを音たてて降りる
頬を撫でる風は生温かく、潮を含んだ其れはまるでおかえりと囁くかのようであった
迎えの車に乗せられ連れてこられた洋館は、美しくも何処か不気味な古さ
宿泊施設の部屋割は、どうやら軍人の女性は利便性を考えた部屋に既に狙い定めているようだ
自分もそれならば部屋をさっさと決めてしまおう
潮風にしたのは気まぐれ、というわけではない
海が見え、そして一番階段に近く何かあれば談話室に直ぐ逃げ込める場所
他にも希望者がいたならどうしよう、と思いつつもとりあえず荷物はクローゼットに
さと、これからどうするか
部屋から出れば談話室に座って
しばし目を閉じ他の人たちの様子に耳を*すませた*]