[そうして補修箇所の確認をしているエルナに視線を戻し>>0:294、1日2日と聞いて安心する。
完全に雪に閉ざされる前には、どうにかなりそうだ]
喜んでもらえたようで良かった。
[土産にと持ってきた服飾材料に歓喜の声があがる>>0:295と、顔も綻ぶ。
淡い珊瑚の色をしたボタンに目を留め、そしてチロリアンテープを手にとって]
うん、さすがに、それは……
補強なんだから、余っている生地があればそれで充分だよ。
[出された提案に>>0:296、苦笑が浮かぶ。
そう、刺繍の施された飾り用のテープなのだから、補強に使うよりは、たとえば]
それを使うなら、リゼットやパメラの服とか、シスターの小物とか、あとは――
……エルナの作業エプロンを、少し飾ってみるのもいいんじゃないかな。
[彼女がこの村に来た時には、既に巡礼の旅に出ていたから、冬以外の彼女の事は知らない。それでも、会う時はいつもあまり飾り気のない格好をしているようだから、つい、そんな事を口にしてみた]