[魔法陣の中心に佇むそれは、おおよそ人間の姿をしていた。
染みのひとつとて無い白皙の肌が細身の長身を覆い、どんな名工でも作り出せないだろう整った容貌に、桜貝のように艶やかな唇が色を宿す。
涼やかな眼差しと同じ銀色に輝く長い髪が豊かに身体を包み、続きのように背から伸びる翼もまた繊細な銀細工のよう。
なにひとつ恥じることはないと晒された肢体に欲情の宿る部位は無く、ただ大理石の滑らかさだけを纏っていた。]
喚ぶ声が聞こえたよ。
問おう。あなたは私に何を求めるのだろう、
[養子と同じほどに音楽的な声で、目の前に立つものへ語り掛けた**]