解っていると思うが。
[ ばたばたと荷を纏め始めた調査団を尻目に、そう前置きして、公子は、自分が選び出し、共に狂焔を封じた者達の方へと振り返り、一人一人の顔を見つめた ]
お前達が見聞きした事は、不用意に他者の耳に入れてはならん。己の胸一つに収める覚悟が無いなら、俺の元から去らせるわけにもいかん。
[ 強い口調と視線でそう宣してから、ふと苦笑めいた笑みを浮かべ ]
俺の一存で連れて行っておいて、勝手な言い分だとは思うがな。
[ こんな希有な体験を秘密にしておけというのは、酷だろうと、理解はしている表情で、恨んで構わないぞ、と付け加えた** ]