― 水の神徒の間 ―
[転移の力が誘った先で、最初に耳に届いたのはぱしゃり、という水音。
辿りついた先は、踝ほどの深さの浅い水場。
満ちる水、その水源は中央にある小島らしい。
そして、その島の上には]
……あー。
予想通りっちゃそうだが。
[角を持つ真白の獣──一角獣の姿がある。
水の神徒の瞳にはやはり、狂的なものを感じさせる光が宿り。
周囲に控えるその眷属たちもまた、一様に狂的な熱を帯びた瞳をこちらに向けていた]
ったく……外れていいってんだよ、こんな予想は。
[その光景にぼやくようにつぶやいた後、守り人ははあ、と大きく息を吐いて]