人狼物語−薔薇の下国

371 幽海夢幻 ─心の海で逢いましょう─


つむじ風の白狼児 ゲルト

[瑠璃の仔龍の導きに従い、駆けた先を満たすのは黄昏色の光]

……あれ、って。

[浮かぶ球体に惚けた声を上げれば、仔龍がきゅー、と鳴く。
黙って見てて、という言葉に口を噤み、そこに広がるものをじっと見た]

……すげ。

[色彩と光、闇と影の乱舞。
その果てに、透き通っていく球体が花開くが如く綻んで]

あれ……って。

[現れた琥珀色の姿に、瑠璃の仔龍がきゅう、と鳴く。
あたらしいこ、と響いた言葉の意味が理解に落ちるまではさしてかからず]

そっか……ちゃんと、うまれたんだ。

[零れた呟きに重ねるように、瑠璃の仔龍がきゅー、と、挨拶でもするように高く、鳴いた。*]

(8) 2015/09/24(Thu) 22:58:57 (tukineko)

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