― 平原南 ―
[ゼファー兵がカレルを目指し進撃し始める。
盾兵も一部が食い破られ、破られたところから重装歩兵が乗り上げたところでその動きが止まった>>3。
ゼファーの軽歩兵も乱戦を離れ隊列を整えている。
戦闘指揮を行っていた味方の軽歩兵隊長も、何を、といった様子でカレルを見ていた]
…………
[射抜くようなカナンの瞳に脂汗が噴き出るのを感じる。
この場で自分は何が出来るのか。
生き延びなければいけないのに、これでは死にに行ってるようなものではないのか。
この場にいる王国軍の誰もが、何をしているのか、と思っていただろう。
それでも、今この時、戦いが止まったことは間違い無い。
こちらも、僅かでも隊列を整えることが出来るだろう]