― 回想:弟が生まれたばかりの話 ―[そろそろ物心が付いてくる4歳の頃、弟が産声を上げ生まれてきた。生まれる前、徐々にお腹が大きくなっていく様子に兄弟が生まれる事が純粋に楽しみで仕方無かったのはよく覚えてる。やがて生まれた弟、生まれてすぐ会えるものだと思っていたのに、泣き声が小さく弱々しくすぐに面会はさせてもらえなかった。] どうして、あかちゃんにあえないの?[まだまだ幼かった自分には、弟の状況や大人の事情が分からず、小さな手を握る大きな父の手を握り不安そうに見上げていた。]