―煌く星の終焉―
[ 故郷の星・トゥランタに住んでいたのは6歳の頃まで。
自然に恵まれた地。池でよく水遊びをしていたこと、父と母と家族で幸せな日常を送っていた記憶。
そのような何気の無い日常がずっと続き、ここで過ごしていくことになるだろうと思っていた。
少年は幼過ぎる故、何も知らなかった。
この先に起こる未来を。現実を。
トゥランタは「近い間に必ず滅びるだろう」と言われ続けていた。
資源の枯渇、自然災害、疫病、隕石落下――原因すら未だ明らかになっていない。
ただ、確実なのは。
20年前にトゥランタは消滅し、砕け散った真実。
一般的には超新星爆発が発生、美しい花火が夜空を彩った程度の認識だろう。
実際、大半の住民は既に避難を追えていたが、星と共に運命を共にした者、避難が間に合わなかった者も当然存在した。
――ソマリの両親は、後者に分類される。
先に息子を脱出させ、迎えの船を待ち続けていた。
しかし、船が来る前に 星の命は ]