―昨日・仕立て屋―
[シモンから声をかけられ>>0:289、一度驚いたように目を開いた後、穏やかな笑みを浮かべて頷いて見せた]
シモンさんも、聖地巡礼に興味が?
[彼に興味を抱かせたのは、他の物かもしれないが、それでも、話を聞きたいという申し出は嬉しかった。
聖職者ではないから、説法を説くつもりもない。ただ、見て感じた事を話して聞かせるだけである]
僕の話でよければ、喜んで。
自宅の冬支度が整うまでは、今年も教会のお世話になろうと思っていますし。
[男の実家はほかに住むものもなく、春から冬までの間は空き家になっているから、当然の如く荒れ果てている。
人の入らない家は直ぐに傷む。ひととおりの掃除や修繕を済ませ、人が住めるようになるまでは、毎年教会の一室を貸してもらっているのだった]