[口を尖らせて言ってはみるものの、どうせ夢の中の彼には届いてはいないのだろう。とはいってもそのまま素通りするのも少しばかり気が引けて] おっじゃまっしまーす。[結局同じように樹に背を預けて腰を下ろす。傍らの彼に呆れてはいるものの、夏の日差しの下で木陰ほど昼寝に最適な場所はない。生い茂る木々の枝で日差しはゆるやかに、そしてなにより] いい風…[風で靡く長い髪を軽く抑えながら目を閉ざす。風の音が…心地良い]