………………ッ!!!
[目が、覚めた。
心臓がバクバク言って、全身にぐっしょりと
汗をかきながら起きた。
怖かった。ガタガタ、震えが止まらない。
頭が痛くて痛くて熱くてたまらないのに、
寒くて寒くて寒くて、体の震えが止まらない。
熱が出たらしい。
思えばこれだけの傷を負っているのだ。
体の中にある薬草で、感染症は
最低限にその危険性を抑えているが
治癒熱だけはどうにも免れない。
ガタガタ、震えながらも、
朝で濡れそぼったシャツを脱ぎ落とす。
体のあちらこちらに咲いた花を全て落とす。
そうしてからシャワーを浴びて汗を流し
新たな花をその身の傷に咲かせた。
青紫色のツユクサだ。
右の耳にも、左の目にも。
体の他の傷にも花が開いていく。
確か解熱の効果があったはずだが、
それはきちんと薬として使った時の話。
これで効果があるかはわからない。
気休めには、なるだろう]