― 花屋 ―[多分、これが良いですよと手渡されれば、それが白と黄色の菊の花だろうとなんの疑いも抱かずに受け取っただろう。どんな花がいいか、と聞かれて>>5顔には出さずとも、狼狽えた。] ……そうだな。 明るさのなかに気品があって、 会えばほっとする女性《ひと》だ。 それと、そうだな…… 緑、のイメージか。[面影をたどるように目を閉じて告げてから、はっしとアリーセを見つめる。]