― その時・ベルサリス学館にて ―
…――名前、覚えて頂けていたんですね。先生。
…――“名前”、御存知なかったんですね。先生。
[戸惑っている相手の様子>>1:603が微笑ましくて、
つい。悪戯ぽい笑みが零れてしまった。
この学館で、自分のもう一つの名前を知っている人はごく限られている。どうやらユレ教師は、知らない側の人だったようだ]
お話、ですか?
――――ええ。構いませんよ。
私も、先生のこと。
もっと知りたいって、思いましたから。
[積み重なる偶然と、必然。
重なった運命の行方は、
―――――…まだ未来の歴史書しか、知らない*]