― 船着場 ―
[船はゆるゆると桟橋…と思しきところにようやく接舷する。
手首の電波時計を見れば、時間には数分の余裕があるといったところか。
ここで教官なる人と落ち合えというのは、空挺部隊からの書状に書かれていたこと。
それらしき人は―――と周囲を見回してみて、夢に見るまで憧れた空挺部隊に支給されている軍用着を着こなしている男の存在に気づいた>>3>>4
そのくたびれ具合からしても、彼が待ち合わせの主には相違ない]
あ……お待たせしました!空挺部隊の教官でありますか?
自分はカレル=シュースターであります。階級は伍長。
前部隊により推薦を受けて、この島への訓練の命を受けました。
よろしくお願いします!
[ひらりと彼の前に降り立つと、びしっと敬礼をする。
これから数日彼と行動を共にするのだ、嫌われたくないという気持ちと、自分の憧れの部隊の人だというどこか高揚した気持ちが綯交ぜになり、必要以上に畏まったかもしれない*]