― 貴様は死んだ ―
退路を確保しろ!レディに奴らを近付けるな!
[要塞建築を典雅に総改築したゴシック・リヴァイバルの居館。
その門は既に意味をなさず、
先刻まで共に闘っていたはずの仲間が次の瞬間には敵となって襲い来る狂気に、護衛達は瞬く間に数を減らしていた]
っ、
[血と死の匂いに満ちた闇へ目を凝らし、弾切れのリボルバーを影へ投げ付けた。
鈍い音と低い呻きを聞きながら飛び出し、サーベルを一息に振り上げる。
骨を断ち切る手応えと、噴き出した血が灰に変わって降り注ぐ気配。
足元へ転がった首が月光に僅かに照らされ、親しい部下だったモノを殺したのだと理解する]
化け物が…!
[死体の手から剣を抜き取り、その背から心の臓を破り地面へと刃を突き立てた。一息もおかずに闇の中を走り出す。
主を守らんがため]