人狼物語−薔薇の下国

144 クルースニク、襲来!


吸血鬼 シメオン

[実験の成果を見る為に向かった戦地。
街道の奥にある山には吸血鬼の住処である古城があるとされていた。
当初は数体の魔物のみだったが、魔物を統率する黒髪の吸血鬼も現れ、男の所属していた部隊は恐慌状態に陥った。

愛用の戦斧を振るって我武者羅に戦っていた男は気付けば孤立していて。
使い魔は倒せたものの、吸血鬼相手には太刀打ち出来ずに男は地面に伏した。
付近には自分の倒した魔物の血溜まりがあり、そこから発せられる臭いに額に眉を寄せ。]

…く そ、化け物め。

[地面に爪を立てて歯を食いしばる。
力の差は一目瞭然だった。男は相手とは違い、戦闘で負った傷が治癒する事もない。
多量の出血の所為か、右目も霞んできていた。

余程の奇跡でも起きない限り、退避する事は無理だろう。
男は何処か冷静に自分の置かれている状況を観察していた。
――自分は此処で死ぬのだと。]

(7) 2014/02/16(Sun) 19:44:38

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby