― コントロール・ルーム ―[不意に端末から短いアラームの音が鳴る。ハッとして端末に指を滑らせるが、結果は芳しくない][何度やってもコントロール出来ないバイパスの今回の出現先は少年少女らが語らう場。茶兎を抱えた少女の傍らの空間が歪み、外への道が繋がって。バイパスは少女を空間ごと引き込むように飲み込んだ。抱えていた茶兎と共に少女の姿は忽然と掻き消える][何の説明も無い状況で起きるこの光景が、妙な憶測を呼んでいる事実は未だミリアムには届かずに居た*]