[冷たい床にへたり込んだままのユーリエをさすがに訝しく思い、歩み寄る。彼女の前までゆけば己の膝を床についた。高貴なる乙女に傅く騎士の如き仕草で] ――其処に居ては身体を冷やす。[己の白いマントを取るとそれで彼女を包むようにして細い肩へと滑らせる。] 仲間は呼べるか? 布越しとはいえ魔に触れられるのは厭わしいだろうか。 ――…暫しの間、我慢できるなら、神子の元に連れてゆこう。