[自分よりも小さな手が肩に触れていた少女の手を取り、包み込む。――その手からは彼女が怯えている事が感じ取られて。頬に添えられるまま、少女も暫し瞳を閉じる。火炎と疾風の勇者候補達は互いに力を競わせ、見事に精霊に認められたらしい。そうして自分達が戦ったよりも更に強い七大蛇と翼毒竜に挑もうとしている。どちらが勝ったのだろう。一体どんな気持ちで臨んだのだろうか、と。暫し四人に思いを馳せる。]