― 大広間、もしくは船内にて―
ん…なんだ?
[まだローレルと食事を取っていた頃だろうか。あるいは既に二人で船内を巡っている時だったか。もしかしたら、もうローレルとは別れた後かもしれない。
ともかく、ロングコートのポケットにしまっていたスマホがぶるりと振るえるのを感じ取り、なんだろうと取り出して確認してみると、>>#0覚えのある名前と知らない名前がそこには記されていた。]
イェンスのにいちゃんが、船倉に…?
[強制送還という文字に眉を寄せる。二人と言うことは、一方…ジークハルトという男は「投票」によって、一方…甲板で知り合った青年、イェンスは既に耳をかじられてゲームからリタイアしたということなのだろう。]
これ…耳喰われるって、マジなのかな。痛そー…
[ローレルと一緒なら彼女とそんなことを話しながら、自分の耳が狼獣人にかじられる様を想像してぺたりと白い耳を垂らす。
傍目には、その様子に演技臭い物は、恐らく感じられないだろう。]**