[新興の後、領土拡大を進めるシュラハトには敵が多い。
が、以前の敵が味方になる例も多々ある。
この辺りは各師団長の気質にもよるが、少なくとも青年の養父――ゲオルグ・ドゥルヒブルフは傭兵など、外部勢力を戦力として取り入れる事には寛大だった。
故に、他の師団が敵として当たった相手が味方になる、は青年にとってはわりとよくある事だった]
……しょーじき、他の連中大変だよな……。
[そうやって、戦場を共にしているからこそ。
他の師団が傭兵団に手痛い目にあわされた、という話にも、先んじるのはそんな感想で]
ま、いつ同じ思いするかは、わかんねぇけどなぁ。
[同時に、力のほどを知るが故に、こんな思いも抱き続けているわけだけど。**]