―翌朝―
[目を覚ました娘は未だ鳴っている窓をよそに、夢で聞こえた話>>1を思い出した。
何時か何処かで誰かに聞いた話。
3年前、忘れてしまっていたこの話を思い出したくて、どういう話だったのか気になって。
クララのいた図書館で調べてみたことがあった。
しかし何処を探しても普通の赤ずきんしか見付からず。
探すのを諦めてしまったのを思い出す。]
語り手さんが、作ったのかなあ…?
[そんなことを呟いてみるが、聞こえてくるのはガタガタと揺れる音だけ。
しかしその音が昨晩より何となく弱くなっている気がした。]
……今日中に行っちゃうかな?
[そうだといいが……。
そう思いながら娘は朝食の準備を始めることにした。**]