[クヌギ洞のある森の入り口には、もう殆ど人影はなかった。大体が森の中へと逃げ込んで、森の民の手引きで散っていったのだろう。もう来ないかと思いながら、自慢の目で遠くを見る。ぽつりとした人影が見えたなら、大きく手をふるのだが*]