[そうして夜となりフランツの部屋のドアをノックしたのは随分遅い時間もしかしたら待ちくたびれて転寝してしまったかもしれない。そう思って名を呼ぶことにした]フランツ[叩く音もその声も小さなもの。それは気付かれない為だ、何にかなんて決まっている。そうして扉を開けてもらえば言葉の代わりに視線を交わして一度頷く、話は中で、ということだ。]