逃げ場のない王府派の船に乗るのは、おれにとって賭けでもあるのだけど、巫女姫に会う最短ルートでもある。 全員が少しのリスクを抱えつつ、望ましからぬ事態を回避すべく協力する。 そういうこと。[内政干渉は避ける方針で、あくまでも提言のレベルに留める。それが身を張った提言だとしても。カナンはティーカップを持ち上げ、真摯な眼差しでアレクシスとクレメンスを見やった。*]