― 深夜 ―[外の猛吹雪で、室内の音はほとんど聞こえないと分かっていたけれども、万が一誰かが起きてきたらすぐに知らせようと注意を払いつつも、惨劇の初めから終わりまでずっと見物していた。やがて全てが終わったのだろう、ゲルトの部屋から出てきた同胞が、こちらを見て笑いかけたのを合図に、赤毛の狼に姿を変えて、内部へ侵入する。]……。[太腿の柔らかい部分を口にすると、今日はそれで満足したと部屋を出て行った。**]