人狼物語−薔薇の下国

479 月夜に吼える獣の宴


闇炎虎 タイガ

― 記憶 ―

[ 男の名を知る者は多い。大概は関わらぬ方がいい危険な相手としての認識で。

そうであることを、男自身も知っていたし、ある意味望んでもいた。

だが稀に、危険を危険と思わぬ輩が居る。そんな1人が、ディークというハンターだった ]

負けず嫌いというやつか。

[ 最初に獲物の取り合いになった時、警告の意味もあって、男は、滅多に出さぬ全力でその獲物を奪い取った。
そういった時の常で、虎としての本能が半ば以上表に出ていたから、普段は獲物と見做さない狼も、下手をすれば喰われると、感じはした筈だ ]

普通は、あれで懲りるもんだがな。

[ しかし、二度目に獲物が被った時、ディークは怯む気配も見せずに挑んで来た。
手加減したわけではなかったが、結果的に獲物を譲る羽目になったのは、少なからず、その負けず嫌いぶりを「面白い」と感じてしまったが故だとは、思っている。

獲物の取り合い程度で、決着をつける相手ではない、と、どこかで、そう思ってしまったのだ ]

(5) 2017/05/01(Mon) 01:17:20

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