― 渡り廊下の上 ―[身軽に駆けていた足が止まったのは、こちらに向けられる視線>>3を感じての事。振り返った先に見えた姿には馴染みはない、のだが]…………四玉の者…………だよな、あれは。てことは、ユウゲツの血筋…………か。[シンシャの、ではなく、ユウゲツの、と口にしたのは私的な事情故の事。魔精霊として君臨していた時代、最も強く敵対していたのはユウゲツ家の巫女だったなあ、とか。今となっては御伽噺とも言える記憶が掠めて、過ぎた]