― 記録保管庫 ―
[食堂で紅茶のボトルを受け取ってから
前日と同様、記録保管庫で資料の整理の任に就く。
初日にサシャを誘ってから訪れた食堂には
思った以上に品数が揃っていた。
船での話に出てきたお菓子の話>>0:23に触発されて
買い求めたチョコレートは本日の仕事の供だ。
擦れ違うだけで声を交わせなかった士官>>0:10の名が
フィオンと知る機会は赴任の翌日に訪れていた。
以前に出会った事はないかと以前の配属先を口にしたが
彼の反応はあまり芳しくなかったように思う。
所属故に配置にも秘匿義務があるのだろうかと追求はできなかった。
同日配属だからか妙な親しみを覚えてか
彼らを見かければこちらからもよく声をかけつつ、
カシムへと名前の訂正が適えば行った。
例外として、カスパルだけは僅かな挨拶を交わすのみだ。
避けられていると推測できたが、それを打開する策はない。]