[彼が起きないのを良いことに、二度三度耳を優しく撫でてから、その気持ちよさに思わず片耳を軽く甘噛みしてみた。明け方の静寂がそんな気持ちにさせるのだろうか、…の胸は不思議な高鳴りに包まれる。それが…には心地よく、ソファに腕を付いて、ファミルの寝顔を見つめるような態勢でまた眠りに落ちる。眠りは浅く、なにか物音があれば起きただろう。]