死んでしまったらもう守ることなんてできないのに?
[ どれほどの痛みと"絶望"が彼女を襲ったのだろう。
己の足を掴んだままの骸>>6:228を足で退けて。
信徒を慈しむ聖者のような柔らかな笑みで、
考古学者は彼女の亡骸に言葉をかけた。 ]
ねえ、ヴィクトリア。
君は今から僕が――
もうその手で、体で身を呈して彼女を守ることは出来ないんだよ
…愚かしくて哀れな
君の死で"彼女"は救われたのかなあ。ねえ――サーラ?
[ 一度は拒まれた名>>6:223を殊更、
愉快だと言わんばかりの声色で呼んで。
ふつり――と、後ろを振り向けば。 ]
[ さて、逃げろと言われた彼女>>6:234は
果たしてまだ、その場に留まっていただろうか。 ]