[それは寧ろ、朗報よりも不安材料だった。第一小隊長のもとに騎馬を寄せ、辺りを睥睨しながら囁く]――どうもおかしいようだ、小隊長。残存兵の指揮系統が鈍っている…。それに、先ほどから敵軍の主力兵の姿が見られない。………突破されたか。