[さっき途切れた言葉>>2:312の続きを、告げる事は出来ただろうか。
『だから、争う理由が無ければ、共存の道もあるんじゃないか』と。
しかしそれは、おそらく、猫に鼠を食うなと我慢させるようなものであり、鼠に猫に怯えるなというようなものなのだろう。
それが容易でない事は、各地で人狼による被害が起こっている事から想像はつく]
……俺は、
俺が戦うのは、人狼じゃない。
リーザや、ディーターや、お前を傷つけようとする奴だ。
それは、どうにかして生きようとする人狼かもしれないし、恐怖に駆られた人間かもしれない。
でも、襲われる側にとっちゃ同じなんだよ。殺そうとする奴は、誰であろうと敵だ。
それだけだ。
[淡々と、口をついた言葉は、ジムゾンに向けたものか、それとも自分に言い聞かせた独り言か――]