[ボケてる場合じゃない、との突っ込みはどこからか入ったか。
入らなくても、白銀のるぅぅぅ、という鳴き声が意識を現実に引き戻すのだが]
どうしたの、リュウ……って!
[問いかけの途中、唐突に滝の水が爆ぜた。
正確には、内側から何かが飛び出してきた、という感じなのだがそこまで見て取る余裕はない。
礫とも言えそうな水の塊を避けるべくとっさに上昇し、距離を開けた所で改めて、現れた存在を見た]
…………りーちゃん?
[口をついたのは慣れた呼び方。
しかしてそれに返るのは、シャアアアアア、という鋭い咆哮]
暴走してる、とは言ってたけど……!
[ここまでとは思っていなかったから驚きが先行する。
とはいうものの]