私の名を知るのは驚きはしないが。 わざわざ名指す勇気を讃えて、話を聞こうか。 名乗れ。[声は戦塵を吹き払うように通る。聞いておきながら、既にその名は心に浮かんでいた。己よりもさらに明るいあの髪色と、意志強く輝くあの目は覚えている。神々は、よほど人の運命を弄びたいらしい。**]