― スラム街・屋根の上 ―……お?[さて、誰かいないものかと移動しつつ、ひょい、と屋根から下を覗き込む。目に入ったのは、見覚えのある姿、一つ。>>0]ぅぇ、マジでいた……![ぼそ、と零れ落ちたのは、びみょーな響き帯びた呟き、ひとつ。とはいえ、それはそれであり、と見なしていたわけで]いよっ、と![軽い調子を崩さず、とん、と下の路地へと下りる。そのままにしていた黒耀石色の尻尾がふぁさ、と揺れた。*]