とはいえ、救いを受け入れ一心に祈りを捧げる者も、中にはおりました。[と、口にする際には、黙示天使の表情は僅かに和らいだ] 彼の者らの中心となり導く者からは、何やら天に近しき気配を感じました。 今は何やら、救いのための巨大な舟を作り出している様子。 ――いずれは地にありながら、我らと同じく救いを齎す力になるかもしれませぬ。[彼を地上に送り込んだ者こそ、実は眼前の大天使であると白翼は知らぬ。 故に、やや興奮を孕む口調で語り終える*]