人狼物語−薔薇の下国

86 銀嵐の獄 ―人狼BBSでカオス編成RP村3―


薔薇園芸家 ローゼンハイム

[物心ついた頃から花が好きで、少々変わり者なのは若い頃から変わらないが、それでも以前は、人当たりの良い男だった。

園芸と深く関わってくるためだろうか、彼は空模様を読む事が得意だった。 
幼少期は“お天気ミストちゃん”と呼ばれていたほどだ…というのはどうでもいい話だけれど。

けれど、そんな彼が一度だけ、“天気予報”を外した事があった。
「当分は暖かい日が続きそうだ」と読んでいたにも関わらず、その翌日に山全体が猛吹雪――通称“銀嵐”に覆われた。
十年前――妻子を亡くした日のことだった。

それ以来、彼の心は固く閉ざされている。
人の視界を閉ざしてしまう銀嵐が、常に吹き荒れているかのように。

今となっては、彼が喜怒哀楽を見せる相手は、妻の好きだった薔薇だけ――

――いや、時折、何もない場所へ語りかけ、笑うことはある。
妻子の幻でも、見ているのだろうか?]

(4) 2013/10/31(Thu) 20:22:42

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