[少年が人狼であった確かな証拠はない。それでも手を下したのは、少しでも可能性があるなら殺せという恋人の遺言のためと自身の中に棲む“何か”に苦しめられる少年を救ってやりたかったから。息を引き取った少年の穏やかな顔を見て、間違いではなかったと思うものの。正しいことをしたとも思えないのはなぜだろうか。]