― カトワール ―
[橋の迎撃戦の際に預かった兵力は、突撃した上にぎりぎりまで退避命令の出されなかったウルフライダーは半数が失われていたものの。
撹乱に務めていたチャリオット部隊の損害は少なく、こちらも援護に徹していた弓兵隊はほぼ残存、という状態で]
……まあ。
アレは、仕方ねぇわな。
[逃げ遅れ、闇嵐の衝撃波に巻き込まれたものも少なからずいるのはさすがにヤバった、とは思ったものの。
それでも、半数が戻って来たのはさすがの生存本能か、などと思いつつ。
ともあれ今は、と。任されたカトワール守備隊の指揮を執っていた──のだが]