― 第二の犠牲者 ―
[翌朝、次の犠牲者の報せが中佐のもとへ届いただろう。
被害者はエドワード・フィオン。
死体は書庫で発見された。
銃及びナイフ等を装備しており、自衛に失敗したと見られる。
探せば壁に一発分の弾痕を見つける事ができるだろう。
致命傷は喉の裂傷であり
ローゼンハイム少将の死因と同じものであったが
少将が爪で抉られた傷と例えれば、
彼の傷は牙で食い破られたものと例えられる。
骨を砕かれた両腕は腹部に乗せられ
頬などには彼自身の服で血を拭った形跡が見られた。
先日よりも食い荒らした部位は少なかったが
心臓だけは同様に、胸当てを外した上で失われていたという。*]